2017年11月24日金曜日

[新しいダンスを踊らせてあげる]フィロソフィーのダンスが切り拓く新世界



久々にドハマりしているので、がっつり紹介したい人たちがいるのです。

たまーに強烈に熱くなって、なおかつ冷めにくいのが僕の好みの特徴なんだけれど、
あるボーダーを超えるアーティスト/バンドってそうそう居なくって、
数年に1回くらいのスパンくらいで現れて急激に盛り上がる。 

古くはPerfumeから始まって、でんぱ組.inc、大森靖子、永原真夏/SEBASTIAN X、
というドハマリの歴史を繰り返してきたわけだけど、なんとまあドデカいのが来ました・・・。



   フィロソフィーのダンス、最高じゃないの。



この特集はフィロソフィーのダンス(以下略称のフィロのスも頻発しまくります)
の魅力を、徹底的にレコメンド。
11月22日にニューアルバムがリリースされたばかりで、いろいろ盛り上がっている最中ですが、
まずは初めて知る方へのイントロダクションとして記し、その後最新アルバムの紹介とします。





【フィロソフィーのダンスとは?】

Official Siteを引用しつつ、まずはプロフィールから。

2015年7月結成。
東芝EMI時代より、ナンバーガール、氣志團、相対性理論、BaseBall Bearなどを発掘し、
寺嶋由芙やふぇのたすなどにも関わってきたユニヴァーサル新人発掘セクションの加茂啓太郎氏が、
これからあるべきアイドルグループを作るため、オーディションを繰り返し結成。
キーワードは「FUNKY BUT CHIC」。思想は哲学。そして、あくまで本籍はアイドル。
音楽的には70年代/80年代のFUNKやSOUL、DISCO、AORをベースとしてるんだけども、
「アイドルとして上品に」(=CHIC)を標榜しており、さらに元ふぇのたすのヤマモトショウ氏が
手がける哲学的な歌詞、クオリティの高いライヴ・パフォーマンスが大きな魅力。

洋楽好きに向けてはMichael JacksonやPrince、Bruno MarsからMark Ronson、
あとはDaft Punkの「Random Access Memories」に反応した方なんかにどんぴしゃりだと思います。
邦楽だとSuchmosが好きな人や、山下達郎好きにもいけるんではなかろうか。
アイドルグループとしては他に思いつかないですね。

定期的にiTunesでシングルをリリースしていますが、フィジカルとしては
2016年11月に1stアルバム「FUNKY BUT CHIC」をリリースし、
2017年11月には2ndアルバム「THE FOUNDER」をリリースしたばかり。

ライヴは他アイドルさんとの対バン&毎月の定期公演のほか、これまでにワンマンを4回開催。
最新のワンマンライヴは2017年10月7日に渋谷クラブクアトロにて行われております。

ちなみにワンマンタイトル「Do The Strand」はROXY MUSICの楽曲より採られております。


掴みとして、2ndアルバムのリード曲「ダンス・ファウンダー」MVを。
のちのちもう一度触れるつもりですが、イントロダクションとしてはこの曲の他にないでしょう。






【メンバーを紹介してみる】

せっかくなんで、とびっきり可愛いのセレクトした。
ベスト・フォーなフィロソフィーのダンスの4人をご紹介。
(ちなみに結成当初は5人でしたが、緑の子は数ヶ月で脱退)

みごとに4人全員バラッバラなんですけど、奇跡的にまとまってるんだよね。
これは本当にすごいことだと思うんだよ。



奥津マリリ

リーダー、そしてメインヴォーカルの一人としてフィロのスを引っ張ります。
メンバーカラーは青。シンガーソングライター・オクツマリリとしても活動。
この人の声はズバリ色気あふれる情感系ヴォーカル
J-POPのど真ん中で、好き嫌いが分かれない「受け入れられやすい声」と思う。
そしてグラビアアイドルとして活躍してるってこともあり、スタイルは抜群。
男子刮目です。出し惜しみしないのもいいもんです。ふう・・・。愛称、マリチチ。
ちょいと思わせぶりな雰囲気もあり、ガチ恋勢が多いとか。
神奈川県出身、O型。

オクツマリリとしての活動はこちらのライヴ動画とか (いい曲!)。



日向ハル

メンバーカラーは赤。144cmと最も小柄。愛称、はるきゃん。ネット上ではラスボスとも。
もう一人のメインヴォーカルですが、この人の声がフィロのスの象徴ですね。
爆発的な声量とパワフル&ストロングなソウルフル・ヴォーカル
フロアを制圧する様は、ビヨンセかアリアナ・グランデか、はたまたMISIAあたりか。
普通こんなヴォーカルの子をアイドルグループに入れないですよ!
結成当初からFUNK〜SOUL路線を標榜してたとはいえ、加茂さんの慧眼に他ならないっす。
渡辺直美と藤田ニコルをマッシュアップしたようなルックスで、
いかにも歌が上手そうで、そして実際に上手すぎるのだ。
東京都出身、B型。





十束おとは

はい、おとはす。
メンバーカラーは黄色。かわいいです。推しはす。
ゲーム専門誌のキャンペーンガールも務める、超がつくゲームオタクにして、
コスプレイヤーでもある。フィロのスのヲタ分野を一手に担う存在です。
めっちゃ目が大きい。眼球派。自分でパソコン作ったりもしてた。
その歌声は、ハルさんとかとは対極に位置する極端なアニメ声
「一人でんぱ組.inc」って表現も見かけた。キャラは違うけど、立ち位置はねむきゅんと被るかも。
なんでこんな声の子を入れたの?って、最初は違和感を覚えるだろうけど、
慣れてきたあたりで沼が始まるんですよ?いいアクセントになってるのがわかると思う。

twitterでハッシュタグ #はすのふくで検索すると桃源郷に迷い込めます。
おしゃれ!かわいい!!(でもオタク!)
神奈川県出身、A型。






佐藤まりあ

自らスーパーミラクルアイドルと称する、グループきっての正統派アイドル。
メンバーカラーは、そうですアイドルといえばピンクです。
思いっきりハロプロに所属してそうな甘々なルックス(かわいい)で、
声質もアイドルポップスの王道をストレートに表現しております。
フィロのス加入以前から、「オーガニック(本物)」と言うアイドルグループで活動しており、
今も兼任してる。この人も熱狂的なファンが多い印象。
腹筋がやたら美しい。

Tweetの切れ味が案外鋭い。愛称、あんぬ (まりあんぬから)。
埼玉県出身、B型。





【FUNKY BUT CHIC!】

そして最重要なのがフィロソフィーのダンスの音楽面です。
「FUNKY BUT CHIC」がコンセプトである、って言うのはすでに触れてましたが、
いわゆる「アイドル好きがいう"楽曲派"」と定義するのすら生ぬるいクオリティを誇ります。

1stアルバムより、FUNKとCHICを体現する楽曲をそれぞれご紹介。

1st「FUNKY BUT CHIC」のリードトラックであるFUNKな決意表明曲「アイドル・フィロソフィー」。
入りがアニメ声のおとはすでちょっとずっこけ(失礼!)、さらに王道アイドル声のあんぬからの、
エロ&エモいマリリで「!」と思わせてからの、超絶上手いハルちゃんでトドメ、
と言うえげつない歌割りが最高です。楽曲の元ネタはThe Power Station。





この曲で唸った音楽マニアは多かった。
CHICを体現するスムースなR&B「アイム・アフター・タイム」。
おっと水着MVですよ・・・!!




フィロのスの音楽面に関しては、1stアルバムリリース後のこちらのインタビューも参考に。
メンバーに加え、総合プロデュースの加茂氏も交えての貴重なインタビューかと。




【・・・・だけじゃない、フィロのスのアザーサイド】

FUNKY BUT CHICばかりがクローズアップされるフィロのスだけど、
「それだけじゃない」多彩な魅力を放っているんです。

本来の音楽性からはかなりかけ離れているので、アルバムには収録されなかった(と思われる)この曲。
12歳の天才ギタリストLi-sa-xを迎えたハードロック・ナンバー、「D.T.F!」。
ライヴでもどっかんどっかん盛り上がる、エモの極み曲。
のけぞるほどにVAN HALEN。めちゃくちゃ好きです。

このライヴ動画のサビにおけるマリリのエモたれっぷりが最高なんですわ。





一転、キュートなアイドルポップの「パラドックスがたりない」。
・・・の振り付け動画。この曲もアルバム未収録。明らかにそぐわないからね。
わかる人はわかると思うんですが、フィロのスの全作詞を手がけているヤマモトショウ氏が、
作曲もやってる曲です。うーん、ふぇのたすだなー。





こちらは1stアルバムには収録されてますが、良い意味で浮いてる「好感度あげたい!」。
ひたすらテンションをあげたい時に効き目が抜群です。





【傑作2nd、The Founder】


そして11月22日にリリースされた2ndアルバム「The Founder」。
ジャケットアートワーク、トラックリスト、ダイジェスト(soundcloud)を添えて。



フィロソフィーのダンス「The Founder」
1. ダンス・ファウンダー
2. ライク・ア・ゾンビ(アルバム・ミックス)
3. はじめまして未来(アルバム・ミックス)
4. エポケーチャンス
5. 夏のクオリア
6. ニュー・アタラクシア
7. バッド・パラダイム(アルバム・ミックス)
8. ミスティック・ラバー
9. ドグマテイック・ドラマティック
10. アルゴリズムの海
11. ベスト・フォー
12. ジャスト・メモリーズ(アルバム・ミックス)



「The Founder」はこってり特濃お好み焼きみたいなアルバムですね。
ソースとマヨネーズをたっぷり塗りたくって青のりと鰹節を躍らせたような。
オープニングの「ダンス・ファウンダー」から「エポケーチャンス」まで、少し趣向を変えつつも
怒涛のファンクチューンがずらずらと並べられ、「聴くぞ」と覚悟がないとややもたれることも。
いい意味で流し聴き/作業BGMにできない。踊るか踊らないか。それだけだ。

制作サイドも、お好み焼きばかり4枚も食わされてさすがにもたれると思ったのか、
「夏のクオリア」で一服の清涼感。ここで冷奴かスイカでも食ったような感覚が味わえる。
ただし、冷奴で一息ついた後、「アタラクシア」「バッド・パラダイム」と、
再びお好み焼きが4枚連打で届けられてしまうのです。おう・・・。強いぜ・・・。
続く「アルゴリズムの海」は冷製カレーってところか。
最後に「ダンス・ファウンダー」にも勝るとも劣らぬお好み焼きの王様みたいな
ゴリゴリのファンク「ベスト・フォー」で4人の結束を確認したのち、エンドロールとして
「ジャスト・メモリーズ」を泣きながら静聴するというアルバムです。

てなことを書くと少し引く人もいるかも知らんですが、「特濃」というのに異論はないはず!
味?美味いに決まってんじゃないか。


作家陣による詳細な解説はこちら。





現在MVが公開されている4曲に加え、「ベスト・フォー」のライヴ映像を加えた5曲の映像。

まずは名刺代わりの一発として、一気に代表曲の座を獲得した
アルバムのオープナー、「ダンス・ファウンダー」。クアトロワンマンの模様を編集。
おとはす「もう1回できる最初っから!」



続いて「ライク・ア・ゾンビ」。脱獄ダンスが最高よね。
4回あるサビを4人それぞれが担当する歌割りにも注目です。



「はじめまして未来」ではちょっと(本来の意味で)アイドルっぽくポップ&キュートに。
あんぬちゃんが映える可愛らしい曲でも、ラスボスが光るパートがしっかりと組み込まれる巧妙さ。



言葉はいらない、ベスト・フォー!!



松田聖子の大名曲「スウィート・メモリーズ」オマージュでもある、
しっとり聞かせるスローな極上バラッド。現行アイドル・シーンでは異例の切り口。
初めて聴いたときはびっくりしました。これがやれるのも歌唱力・表現力あってこそ。




そしてボーナストラック気味に追加でご紹介しておきたい音源を。
フィロのスの作詞・そして幾つかの作曲を担当しているヤマモトショウ氏のソロプロジェクト、
SORORの最新曲「スモール・ワールド・ダイバーシティ」に日向ハルがフューチャリング。
ややメロウなEDMなんですけど、まるでZEDDにFoxesが客演した「Clarity」の如きカタルシス。
日向ハルというシンガーの可能性を大きく拡げるチャレンジとして、とても意味ある楽曲だと感じます。





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